やり抜く力を育てるための「今年の目標」の書かせ方

みなさん今年の目標はもう決めましたか?
新年になって気持ちを新たに、今年の目標を決める人多いですよね。
その目標、本当に達成できていますか?

学校だと年度頭の4月に子供たちに書かせることが多いのかもしれませんが、冬休み明けにも書かせる先生はいらっしゃるかもしれないですね。
ただただプリントを配って「はい、書いて〜」。
書いたら特に目を通すこともなく掲示。
気が付いたら掲示スペースの問題でいつの間にか無くなっている。
子どもたちも、自分が書いた目標を思い出せない。
そんなふうになっていませんか?

せっかく取り組ませるならば、子供たちにとって意味のある活動にしたいものですね。

なぜ「今年の目標」を決めるのか

そもそも、新年や新年度などの節目に自分の目標を決める意味ってなんでしょうか?

  • 新しい習慣を身につけるため
  • 自分の能力を伸ばしたり、スキルを身につけるため
    弱点を改善するため
  • 目指すところを明確にするため

大きくまとめれば、「自己実現のため」ということになると思います。
こうなりたいという姿に向かって目標を立てるはずです。

では、学習活動の一環として子どもたちに目標を考えて書かせることには、教師のどのようなねらいがあるのでしょうか?
ここが明確になっているかどうかは結構大切です。
教師が展開する学習活動には、必ずねらい(身につけさせたい力)がなくてはならないからです。

自分の夢や将来の姿を思い描き、その実現に向けて目標を立て努力し続けられるようにする

私はこのように考えました。
つまり、今後もこのようなことを自ら実践していけるようになって欲しいということです。

目標の立て方

目標を考えさせる上で、大事なポイントがいくつかあります。

  1. 少し頑張れば実現可能であること
  2. 達成度合いが明確であること
  3. 行動ではなく、目指す姿を書かせること

少し頑張れば実現可能であること

子どもによっては、それは明らかに難しいでしょ〜というような目標を設定してしまう子がいます。
難易度が高すぎて、自分のレベルに合っていなかったり、そもそも現実的に不可能だったりする場合です。
そういった目標は、絵に描いた餅になることが明白なので、少し頑張れば実現できそうなものにするようアドバイスします。

<例>
・プロ野球選手になる  →   自分の野球チームでレギュラーになる
・サッカーの大会で優勝する  →   サッカーの大会で得点を○点とる

上記の例の2つ目はいいんじゃないの?と思う方もいらっしゃると思います。
確かに子どもの意思は尊重すべきなので、どうしてもというなら無理に変えさせる必要はありません。
ただ、「〇〇優勝」という類のものは、本人の努力だけではない様々な要素が絡み合って結果が出てくるものになります。
サッカーや野球などのチーム競技だとなおさらです。
本人がめちゃくちゃ努力をしても達成できないこともあるでしょう。
その場合、その子は「目標を達成できなかった」となってしまうのです。
この活動の「ねらい」を考えれば、大きな目標を掲げて達成できないよりも、少し頑張って小さな目標をクリアし、達成感を味わってもらうことの方が重要です。

達成度合いが明確であること

<例>
・二重跳びができるようになる  →   二重跳びが○回できるようになる
・ピアノを頑張る  →   ピアノで「○○(曲名)」を弾けるようになる

達成度合いが曖昧だと、目指す姿がはっきりせず、甘えや言い訳をする余地が生まれてしまいます。
誰が見ても達成できているとわかるような数値や基準があると、本人もそれに向けて頑張ることができます。

行動ではなく、目指す姿を書かせること

<例>
・毎日2時間勉強する
・毎朝6時に起きてランニングをする

一見明確で良さそうな目標に見えますね。
ただ、正確に言えばこれは目標でなく、なりたい自分になるための手段なのです。
こういった手段を目標として掲げてしまうと、何のために勉強やランニングをしているのかわからなくなってしまいます。
何のためにやっているのかを見失うと、努力=作業となってしまい、挫折してしまいがちです。
努力し続けられる子を育てるためには、行動目標ではなくなりたい自分をイメージするようにアドバイスしましょう。
とは言え、これは子によっては少しレベルの高い内容です。
小学校段階だと違いが理解できないこともあります。
その場合は無理に変えさせなくてもいいのですが、次のようなワークシートの工夫でも解決できます。

やり抜く力を育てるための目標ワークシート例

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こんな感じのワークシートを考えてみました。
あくまで一例なのでこの通りでなくともOKなのですが、ポイントとしては次の二点です。

  • 〜になる。という形で目標設定することで、目指す姿を描ける。
  • 目標達成のための具体的な行動を書けるようにする。

ただ、「〜になる」という部分は子どもによっては縛りになってしまい、書きづらさを感じる子もいます。
この形式で書きづらい子は、頑張りたいことや目指しているものが何かわからないという子が多いです。
その場合には「〜になる」の部分は消すように言って自由に書かせましょう。

また、目指す自分に近づくための行動を具体的に書くことで、何をすれば良いのかがはっきりして行動しやすくなります。
目標達成へのモチベーションにもつながりますね。

もっと徹底的にやるのであれば、具体的な行動の横にチェック欄を設けて、ハビットトラッカー的に使えるようにすることもできます。
が、小学生にはプレッシャーが大きいかもしれません。

書いただけで終わらせない

せっかく目標を決めたのであれば、ぜひその目標を達成して欲しいものです。
そのためには、ここからが教師の腕の見せ所です。

目標を宣言させる

全員が目標を設定したら、みんなの前で何を頑張るのか宣言してもらいましょう。
「自分は〇〇を頑張る」と友達と約束させるのです。
人間自分の心の中だけで決めた目標は、蔑ろになりがちです。
人と約束をすると、無意識のうちに約束を守ろうという思考になります。

ただ、個人の目標というのはプライベートな側面もあります。
どうしても公表したくないという子には、無理をさせてはいけません。

進捗状況を確認する

1人だけで目標に向かって努力し続けられる人は、大人でも稀だと思います。
誰かに見られている、期待されている、という状況も、努力を継続するには重要な環境設定と言えます。
折に触れて、「うまくいってる?」「進み具合はどう?」などと問いかけてみましょう。
こう聞かれると子どもたちは、先生は自分のことを見てくれている、期待してくれている、と思うようになります。
更なる継続を促したり、いったん落ちかけたモチベーションを復活させたりすることができるでしょう。
あまりに頻繁に聞くのはプレッシャーを与えることになるので、忘れた頃に聞く程度でいいでしょう。

子どもの目標を把握しておく

子どもたちに目標の進捗を確認するためには、それぞれがどんな目標を立てたのか、教師が把握しておく必要があります。
とはいえ、いつまでも全員の目標を覚えていられるはずもありません。
ワークシートを掲示しておくだけでは、時期が来たら外してしまう可能性もあるので確認できなくなります。
ごく簡単でいいので、名簿にメモしておき、手帳やノートに貼っていつでも見られるようにしておきましょう。

もし毎日提出させている日記帳や自主学習ノートなどがあるならば、そこにコピーを貼らせておくといいですね。
そうすればこちらも確認しやすいですし、子どもたちも自分が立てた目標をすぐに振り返ることができるのでおすすめです。

まとめ

今回は「やり抜く力を育てる目標の書かせ方」をお話ししました。

  • ポイント
    • なぜ目標を設定するのか、教師がねらいをもっておく
    • 少し頑張れば達成可能な目標にする
    • 達成度合いを明確にしておく
    • なりたい姿をイメージさせる
    • 書かせっぱなしでなく、教師がしっかり状況を把握し声かけをする

これらは子どもだけに限った話ではないと思います。
大人が目標設定をする際も、これらを意識するとより継続できるはずです。
ぜひ試してみてください。

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